個展の隣のギャラリー1で同時開催していた「絵本とわたし展」
記念すべき10回目の開催だったのですが、
自分の個展で精一杯で今年は作品を展示したのみでほとんど携われませんでした。残念。
どちらも観てくださった方も多いかと思いますが
あらためて、わたしが選んだ今回のテーマ絵本と作品をご紹介します。
デニス・トレとアレイン・トレ 絵と文 麻生九美 訳 (評論社)
「3人のちいさな人魚」
深い海の底に暮らす3人の幼い人魚たちの愉快な暮らしぶりと、
ふとしたことから生まれた人間の女の子との交流を描いた絵本です。
全体を覆うエメラルドグリーンに少量のイエローや赤を効かせるという
色づかいのセンスが抜群に素敵で、
この配色をバッグの中に表現したいと思いました。
記念すべき第1回目の作品「ねないこだれだバッグ」とともに今年の作品を展示した様子
テーマが海と人魚なので形はマリンバッグのようなバケツ型にして、
ロープ状のパープルの紐をつけました。
人魚の反対側には海底に差し込む光を表現すべく、2枚重ねのチュールをつけました。
めくると貝やヒトデがのぞきます。
右側にはネオンピンクのサンゴも。
内側の生地はくらげ模様。夏のワンピースに似合う軽やかでかわいいバケツバッグ。
完全に私物にするつもりで自由に制作したバッグです。
来年の夏が楽しみ!
同じエメラルドのキルティングで小さな魚を3匹作って、
個展会場の窓辺に吊るしていました。
(実は個展会場から逃げ出してきた魚たち、というストーリーがあります)
「このお魚は売ってないの?」と訊ねてくれた方も何人かいらしたので、
もう少し改良して販売できるようにしたいなと考えています。
11/5から5日間だけオープンした個展「面影アパートメント」
後片付けや発送作業をしていてすっかり遅くなってしまいましたが、11/9に無事終了することができたことをご報告します。
いらしてくださった方はもちろん、遠くから見守ってくださった方、応援のお便りやメッセージをくださった方まで、本当にみなさまありがとうございました。自分で作ったこのアパートメントが、この空間がとても好きでした。
朝、家を出る時「またあの部屋に行けるんだ」と思って嬉しくて、お客さまがたくさんいらしてくださることがまた幸せで、最高の毎日でした。
これから、ブログの方でたくさんの写真とともに展覧会の様子を振り返りたいと思います。
よろしければ、ブログ「風に乗って空を泳ごう」まで飛んでくださいね!
このページでずっとお知らせしてきた個展「面影アパートメント」と「絵本とわたし展」は、明日11/5オープンの日を迎えることとなりました。
とくに個展は夏の始まり頃から準備してきたので「まだまだ大丈夫」と思って余裕を感じていました。
しかし10月も後半となるとやることがたくさんあることに気づき、少しの焦りと「いよいよだな」という高揚感を同時に抱いています。
嘘とミシンの北海道在住のお客さま、はじめての方、懐かしい方、老若男女みなさまに「ただ遊びにいくだけでも楽しめる展覧会」にしようと思っています。
「面影アパートメント」にはおなじみヴィンテージファブリックを使ったポーチもたくさん並びます。
あと10点は足したかったのですが20点が限界でした…!
今まで人気のあった柄、新しい柄、大きいの小さいの、初日から全部お出しします。
それでは、展覧会に関するお知らせを掲載します。
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ここはいつの時代かも分からない
どこか架空の国に5日間だけ存在する「面影アパートメント」。
嘘とミシンのはじまりから現在までに生まれた作品の中から代表的なものを選び
たくさんのお花や雑貨とともにこの部屋に散りばめました。
ひとつひとつの作品の奥にある物語を想像しながら
この空間に住む女性の面影を探していただけましたら幸いです。
《作品の販売につきまして》
⚫︎白いキャプションがつけられた作品は全て今回のために新しく制作した販売品です。
同じ種類のものでも、ひとつとして同じものはないため
多くの方に見ていただきたいと思っています。
そのためもしもお気に召した作品がありましたら、お買い上げの上
会期終了後のご配送でのお渡しになりますことを、ご了承くださいませ。
⚫︎尚「はぎれチャーム」につきましては、本日お持ち帰りいただけます。
⚫︎ピンクの紙で縁取られたキャプションがついている作品は非売品です。
⚫︎お支払いは現金、クレジットカードのタッチ決済がご利用になれます。
札幌市資料館、11/5からの5日間は嘘とミシンの個展だけでなく、「絵本とわたし展」も同時開催されます。
絵本作家、イラストレーター、グラフィックデザイナー、彫金家、画家、ジャンルの違う作家たちが集い、一冊の絵本をテーマにそれぞれが自由に創作、作品を展示するという展覧会です。
なんと今年で10周年。私も1回お休みしたのを除き毎回参加している展覧会です。
しかも今年は私と同じく、他の参加メンバーも個展を開催するという豪華な5日間になります。
それぞれの作家さんのファンの方や毎年絵本展に足を運んでくださる方々が集まり、
資料館がとても賑わうことになることでしょう。
10回目の「絵本とわたし展」嘘とミシンは海にまつわる、
ある一冊の絵本をテーマにした作品を仕立てました。
第1回目の懐かしい作品「ねないこだれだ」(せなけいこ作絵)をテーマに制作した
懐かしのおばけバッグとともに、今年の新作を展示する予定です。
どうぞ個展も絵本展も。はしごして楽しんでいただけたらと思います。
さてここからは、おととい行って来た東京のことを。
旅のお話はいつもならブログ「風に乗って空を泳ごう」にたくさんの写真とともに記しているのですが、
展覧会準備中につき、こちらに短めに綴ろうと思います。
今回の日帰り上京旅の目的は、ミナペルホネン の春夏コレクションの予約展示会と、
スタイリスト大森伃佑子さんと山本マナさん、グラフィックデザイナー・NEWTONE、
写真家・戎康友さんの企画展「COPY ©︎」を見ること。
そしてたまたまこの日仕事が休みだった姪と会うこと!
姪とは表参道スパイラルビルにある「家と庭」で楽しいランチをしたあと
雨の中彼女の的確なナビにより青山一丁目のギャラリーTROLLEYへ。
「COPY©︎ 私たち、自分をコピーしました。」
青山霊園のすぐそば、金木犀の香り芳しい住宅街にひっそりと佇む、ギャラリーTROLLEY。
私は大森伃佑子さんのスタイリングがOlive時代からずっと大好きで、
今もその仕事に憧れと尊敬の念をもって見つめています。
多くの雑誌で展開されてきた誌面をcopyしたものをギャラリー中にラフに展示するという試みが、
なんだか東京ぽかった!
すごいクリエイターたちのすごい仕事の写真をあえてコピー用紙でラフに展示して、
「なんならそのコピー作品とかTシャツも販売してるから持って帰ってー」っていうところも含めて、TOKYO。
目の奥が熱くなり、元気が湧いて来ました。
ずーっと個展のために初夏からノンストップで針仕事をしている現在の私は、
まるで「夕鶴」のおつうのように身体中の養分がカラカラになり、だいぶ萎んできていたので。
「今日着ている服を次に着る日が楽しみになるように」
これから冬だというのにファッション業界は来春のコレクションが発表されています。
でもやっぱり春夏ものには心に羽が生えたようにワクワクさせられます。
ミナペルホネン の2026春夏コレクションテーマは
「今日着ている服を次に着る日が楽しみになるように」。
暑い時期が長くなってきた気候変動に合わせて素材や形状にも柔軟に変化を持たせつつ、
身にまとうたびに幸せな気持ちになれそうな詩情豊かな洋服が多かったです。
個人的にはものすごく好きなものが多い「当たり期」で選択に悩むコレクションでした。
今回の東京で一番嬉しかったのは、姪が私に花束のプレゼントをくれたことでした。
Lovécoというブランドの商品で、洋服の生地で作られたサステナブルフラワーなんです。
「ともちゃんに似合うものを」と一本ずつ選び、ブーケを作ってくれたんだぁー
姪の気持ちに感激する叔母の図をご覧ください。
時にはおむつを替え、息子とシュウマイを取り合って泣くのをなだめ…数々の成長の節目を祝ってきた。
彼女との思い出は数えきれません。
姪との時間は私にとって人生の幸せそのものです。
って、旅行記はやっぱり長くなっちゃいますね!
おしまい
このブローチは作り続けて15年以上、嘘とミシンの作品の中でも古株のブローチです。
「肖像画のようなウサギのブローチを作りたい」と思ったのが最初で、フリルの襟やリボンのヘッドドレスをつけているうちに彼女たちになんだか高貴な雰囲気を感じたので「貴族うさぎ」と命名しました。
たしか「貴族うさぎ」と「ロマンティックガーランド」をいくつか作って札幌の地下歩行空間のマルシェで販売した時が、彼女たちのデビュー日だったかと記憶しています。
高校時代の友だちが買いに来てくれて、すごく嬉しかったのを今でも忘れてはいません。
「うさ貴族」の後に生まれた「ねこ貴族ブローチ」も合わせて今回は6点のみになりますが、ギャラリーに並べます。
このブローチは、後ろ側のどこかにネコ柄やウサギ柄の生地を使用しています。
また、一匹ずつにつけた名前とそれぞれの出身地をタグに明記しています。
持ち主となる方にずっとかわいがってもらえるように、との願いを込めて。
さて、わたくしは今月またひとつ歳を重ねました。
誕生日祝いのディナーの場所を家族にリクエストしていました。
菊水という町にあるビストロで、前から車で通りかかるたびに
パリの街角としか思えないこの外観が気になっていました。
名店の香りがぷんぷん。
その勘は大当たりで、プリフィクス式のメニューには、
フランスのビストロの王道料理がずらっと並んでいました。
選ぶのにちょっと迷いましたが、一皿目は大好きなエスカルゴを。
おいしかったーー!
お店の外に実っていたぶどう(キャンベル)をデザートの一部にしたと仰る
ギャルソンのおじさまも気取らず家庭的で、
でも紳士な態度は崩さないすてきなサービスをしてくれました。
きちんとした銘柄のグラスワインも、昨今の物価高からは信じられないほど控えめなお値段。
これはまたおじゃましなければ、と思わされる名店でした。
Bistrot Petite Région
https://www.petite-region.com/