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急に具合が悪くなる

 

先日シアターキノで観た「急に具合が悪くなる」は、世界の映画祭の賞を総なめにした「ドライブ・マイ・カー」の監督、濱口竜介監督の最新作。

親のこと、そして自分自身の、

誰もがいずれ直面せざるを得ない介護問題。

そして命の仕舞い方についてを考えさせられる映画でした。

舞台はパリ郊外の介護施設「自由の庭」。

そこで働く施設長のマリー=ルー(ヴィルジニー・エフィラ)。彼女とふとした出会いから深い友情を築いていく舞台の演出家でステージⅣのがん患者である真理(岡本多緒)。

そして自閉スペクトラム症の孫を持つ役者(長塚京三)。

彼ら3人がフランス語と日本語を織り交ぜて訥々と語り合う場面が多く、

哲学者と人類学者の往復書簡からなる書籍「急に具合が悪くなる」を元にした映画なので

資本主義の構造問題を解く部分などは大学の講義を聞いているように少々退屈なところもあり。

気づいたら「はっ!数秒寝ちゃってた!でも場面変わってない!」ということがありました。

 

そんな、重い内容にして静かで優しさに満ちた3時間16分。

 

物語の最後で理想郷のような介護施設を見事にリ・スタートさせたマリー=ルーを見て思いました。

働く人、ケアされる人、その家族。

みなが平等で優しさに満ちた介護の現場を、

そこで働く人たちみんなで丁寧に作り上げていくことは決して夢物語ではないと。

そしてこの映画が描いた介護施設「自由の庭」がモデルケースになり、

社会全体(政治)が変わっていけばどんなにか良いのだろうと思いました。

 

 

 

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