いつものごとく何の予備知識もないまま、ただこの砂漠の景色のポスターに惹かれて観に行った映画「SIRAT (シラート)」。
レイヴパーティーに行ったまま行方不明になった娘を探すため、小さな息子と犬を連れてワンボックスカーで砂漠を横断しはじめるお父さんのロードムービーです。
といっても楽しげな話では全くありません。
延々と続くのは、砂漠の荒涼な景色。(モロッコあたりの)
流れるのは、重低音を響かせたアンビエント音やテクノ音。
登場人物は父子の他に、半ば強引に旅の案内をさせられることになったレイヴパーティーに向かう若者の一団。
モヒカン、片手、片腕ナシ(たぶん戦争で無くした)、舌にピアス、肩を出したボロボロのTシャツ。ラリってそうで一見怖い超個性的な面々のファッションと、砂漠でのレイヴカルチャーについても知れて面白かったです。
総勢3台の車は、天候の変化をもろに受ける砂漠の中、落ちれば終わりの崖のすぐそば、
埋まればおしまいの川の上、そんな大自然の中をひたすら進みます。
そしてやはりいろいろな災難が降りかかってくるのです。
起こる災難はどれもが衝撃的すぎて、4回ほど心臓が止まりそうになりました。
そして究極の「命の選択」を迫られる時に、それぞれの人間の根源的な部分が剥き出しになるのですが、そこがリアルでスリリングでした。
「自分ならどうするか」と考えたら、恐ろしくて、その場でそっと消えたくなりました。
タイトルのアラビア語、SIRĀT(シラート)は日本語にすると「道」。
イスラム教の教えで「天国と地獄をつなぐ一本の髪の毛ほどの細い道」という意味があるそう。
だからか深く考えれば宗教的、哲学的な示唆を感じる映画でもありました。
シラートを観たシアターキノでもらってきた
リチャード・リンクレーター監督の新作「ヌーベル・ヴァーグ」のピンクのフライヤー。
久しぶりにこんなお金のかかるポスター型のフライヤーが配られていることに、
気分が上がります。
7.8月は観たい映画がたくさん。
このブログも映画感想多めになりそうで、あいすみません。