「小柳帝のバビロンノート」は、ライター、翻訳者、編集者、フランス語講師、そして時にはDJでもある小柳帝さんが、不定期で開催してきた映画講座を本にまとめたもの。
ちなみにバビロンとは、ハリウッドの別称だそう。
この本、監督や役者など映画を構成する様々な要素について考察したり、数本の映画を時代も国籍も飛び越えて比較したりすることで、
読めば数珠繋ぎ式に見たい映画が増えていくという素晴らしい映画案内本なのです。
小柳帝さんは東京時代の私のフランス語の先生であり、カルチャーの師です。
帝さんは語学や映画についてはもちろん、音楽、テレビドラマ、デザイン、サブカルチャー、歴史に至るまで造詣が深い方。
毎回授業時には、膨大な知識を元にそれらの情報や感想などについて、ユーモアを交えた軽妙な語り口で教えてくれたものです。
とくに私は映画に関しては絶大な信頼を寄せていたので、オススメされたものは可能な限り観てきました。
札幌暮らしになってからは直接「帝節」が聞けなくなって久しいし、映画自体も以前見ていたほど本数が見られなったのは残念なことです。
ですが、この本をひらけば「ああ、やっぱり映画が好きだ。もっと見たいな。」と初心に帰ることが出来ます。
同じフランス語教室の生徒さんでもあったwoolen のデザイナー、福岡さんの装丁も洒落ていて素敵な本です。
《小柳帝のバビロンノート 映画についての覚書1〜3》
著者:小柳帝 / 発行:woolen press / B6判 / 約100P / ソフトカバー 各¥896
そんなわけで「ああ、映画の世界に浸る時間は幸せだなぁ〜」としみじみ感じながら、最近観た映画について綴りました。
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